-
HOME > 高専卒業生からのメッセージ > 高専卒業生からのメッセージ > 2007年新居浜高専_村上友洋さん
2007年新居浜高専_村上友洋さん
新居浜高専OBの村上友洋さんは、小さな頃からものづくりが好きで新居浜高専に入学されました。高専では、他の学科の学生と「鳥人間コンテスト」に参加されました。この体験は現在の自分の仕事の土台となっているそうです。また、デザコンにも没頭し、2006年の都城大会では、見事最優秀賞(文部科学大臣賞)を獲得されました。この大会を通じて、ものづくりの楽しさを再確認し、ものづくりに必要なスキルも獲得されました。
現在は、株式会社クラレ フィルム生産・技術開発部でご活躍されています。 (文責:連合会事務局)
皆さん初めまして。
小さい頃からものづくりが大好きだった私は、中学1年生で新居浜高専(機械工学科)への進学を決意しました。入学当初は知り合いがいない状態で新たなスタートを切りましたが、趣味の合う人ばかりで直ぐに打ち解けることができました。因みに、高専で5年間の時を過ごしたクラスメートは社会人になってもかけがえのない仲間になるはずです。皆さんもこの繋がりを大事にしましょう。
高専生活においては、15歳にして学生として扱われるため、大学のように比較的自由な学生ライフを送ることができました。主体性が高められる反面、自分を律することのできない人は怠けてしまいます。ここでは在学中、特に心に刻まれているエピソードを記載させていただきます。
<鳥人間コンテストへの挑戦~Migrant~>
その当時、電子制御工学科の友人と鳥人間コンテストの話で意気投合し、我々も出場できないかと教授に相談したところ、先端技術研究会を紹介されました。当研究会は本科の一年生から専攻科二年生まで約20人が活動しており、ソーラーボートやラジコン軽飛行機などの技術を争うコンテストに作品を出していました。ここで航空技術研究会「Migrant」を立上げ、飛行機のイロハを学んで滑空機の検討を行いました。そして2005年度の鳥人間コンテストの図面審査を通過し、なんと「滑空機部門フォーミュラクラス」への切符を手にすることができました。これは一大プロジェクトだ!と皆でチーム名「Migrant」をプリントした揃いのつなぎを作ったのは今でも鮮明に覚えています。一方、新居浜高専はこれが初出場であり、飛行機の製作ノウハウなど何もない状況でしたが、模型を作ってチームであーだこーだ協議しながら製作を進めることで何とか形にすることができました。チームワークやコミュニケーションの大切さ(チームの相乗効果から生まれる100%以上の力)を実感することができました。この体験は仕事を効率よく進めるための私の土台になっています。
2005年7月16日(土)、琵琶湖にてコンテストは開催されました。ジャンプ台の高さはなんと10mもあり、高所恐怖癖である私は足が竦みました。皆で声を合わせて飛行機を押し出し、素晴らしいテイクオフ!と言いたいところですが、羽がジャンプ台に接触し、折れて墜落する結果となってしまいました(記録は11.98mで10チーム中10位)。テレビ番組ではダイジェスト版で紹介されただけでしたが、何もないところからのスタートであり、コンテストに出場するといった目標が達成できたので私は満足しています。学生時代にしか味わえない貴重な経験ができ、関係した方々に感謝しています。因みに、皆で揃えたつなぎは私の宝物の一つになっており、今はDIYの作業服として活用しています。これを着ると何かにチャレンジしたくなり、今は趣味で釣り用のミニボートを設計製作しています。