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2014年度舞鶴高専_田中 絢二郎さん
舞鶴高専OBの田中絢二郎さんは、幼いころから工作が好きで、ロボットをもっと知りたいという思いが芽生え、高専に進学し、ロボコンに打ち込みました。その後進学した豊橋技科大でもロボコンを続けました。学生時代のロボコン活動の経験が就職にも結び付き、現在の仕事の進め方役に立っているとのこと。現在は、株式会社リンクスでご活躍されています。(文責:連合会事務局)
わたしはもともと子どものころから工作が好きで、両親に教室に連れて行ってもらったりしていました。そんなところから、「ロボット」についてもっと知りたいという思いで、高専への進学を決めました。高専ではとにかくロボコンに打ち込みました。そして、高専卒業の段階では、機械設計からプログラミング、回路製作など、ひとりで小さいロボットを作れるようになっていました。ただ、実は高専時代は研究テーマとしてロボットを学んでいたわけではなかったため、次に研究テーマとしてロボットについて学びたいと思い、豊橋技科大への進学を決めました。もちろん、まだまだロボコンを続けたい、と思っていたのも進学の決め手の一つです。
大学・大学院ではロボット系の研究室に所属し、自己位置推定(私=ロボットは今どこにいるのか?という情報) を高精度化する研究を行いました。また、サークル活動では高専時代に続き、ロボットコンテストに出場し、ロボットの製作を通じてモノづくりのための技術を学んでいました。その時、「自動化しないと勝てない」と痛感し、自動化の重要性を再確認し、就職先としても、漠然とではありますが、メーカーの製造現場の自動化に携わるような仕事がしたい、という気持ちがありました。そんな中で、現在勤める株式会社リンクスの「工場から人を消す」というメッセージを知り、興味をもちました。
話しを聞くうちに、リンクスでは、世界から発掘してきた最先端の技術を日本の多種多様な業界へ届け、日本の製造現場・技術開発を変えるきっかけになる仕事をできることに魅力を感じ、入社を決めました。
配属して初めて担当したのは、「ベンチマーク」と呼ばれる仕事でした。これは、リンクスの主力製品のHALCON((画像処理ライブラリ)を使い、お客様の装置や製造現場でどのような技術的な解決ができるか、サンプルプログラムを作成すると言ったものです。最初は先輩社員と相談しながらアルゴリズムを構築し、その評価テストの結果をレポートにまとめ、お客様に提出します。自分が作成したレポートをもとにお客様が社内で検討された結果、HALCONを選定し、購入に決めたと知ったときは、自分自身の技術的な試行錯誤が会社の売上という成果にわかりやすく直結していることを実感することができました。
今は、お客様の技術・製品開発のプロジェクトに伴走して、技術的なコンサルテーションや、サポートを行う仕事をしています。細かな手法やアドバイスを行うだけでなく、お客様が真に解決したい課題を導き出し、ソリューションを提案することを行っています。時には2ヶ月間お客様の開発現場に常駐し、お客様と一緒に頭を悩ませながら解決策を模索することもあります。当然自分自身も常に知識をアップデートしなければなりません。プロジェクトを完遂したときは、大きく成長したと実感できました。
今後、さらに技術力を高め、より難易度の高いプロジェクト、技術的な課題を解決できるようになっていきたいと考えています。