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2019年小山高専_仲村夏生さん
小山工業高専OGの仲村夏生さんは、幼いころから高専ロボコンに参加したいと思い高専入学を決意されました。ロボコンを通じ様々なことを学び、現在に活かされています。必ず何か目標を持つことが大事とのメッセージを頂きました。現在、株式会社JALエンジニアリングでご活躍されています。 (文責:連合会事務局)
私は小山工業高等専門学校機械工学科を卒業し現在、株式会社JALエンジニアリングにて航空整備士として働いております。
幼い頃から高専ロボコンが好きで、高専ロボコンに参加したいとの想いから高等専門学校への入学を決めました。在学中の5年間、ロボコン一色の学生生活でした。その中で全国大会に出場し賞をいただけたこと、各地でのロボット実演を通じさまざまな方と触れ合えたことは素晴らしい経験となりました。
ロボコン一色の学生生活の中で一番大切だと感じたのは協調性でした。
趣味でのモノづくりとは違い、皆で分業して作業を行っていくため、部員間でのコミュニケーションが非常に重要です。コミュニケーションを上手く取るために、重要なのは環境作りだと思っています。情報を共有しやすく、ミーティングでしっかり話し合うことができる環境があれば、お互いの理解も深まり、共通認識を持ったうえで作業に取り組むことができます。
ロボコンは毎年課題が変わるので毎年大きな壁にぶつかります。上手くいかずに気持ちが落ちてしまうことや悩んでしまうことも多いです。そのときには一人で解決しようとせず仲間と悩みを共有することで救われる面が多々ありました。ロボット製作も航空機整備も決して一人で行う作業ではなく、仲間と協力することで成り立っています。
このような経験はロボコンに真剣に向き合ったからこそ得られたものだと思います。この経験は就職活動や入社後の整備士訓練、整備士業務で役立っています。
また、航空整備士の仕事は何より安全が最優先です。授業実習、ロボコン作業時の安全に対するチェックが習慣となっていたことで仕事の時に安全意識が根付いている、活かされていると感じます。
私はロボコンに参加することで高専生活5年間をとても有意義に過ごすことができました。技術面はもちろんのこと、難しい課題に挑んでいく姿勢、アイデア出しに必要な柔軟な発想など、ロボコンを通じて身につけることができました。高専にはロボコンに限らずプロコン、デザコン、運動部や文化部、はたまた勉学に励むなど打ち込める何かを見つけることができます。
高専生活でもっと何かしておけばよかったと後悔している卒業生の話を聞くこともあれば、さまざまな経験を通じ仕事につながっている方もいらっしゃいます。
皆さん次第で、さまざまなことに挑戦することができ、そこでの経験によって夢や目標を見つけることができるのです。大げさに聞こえるかもしれませんが、私はこの5年間で人生が変わったと思っています
必ず何か1つでも目標を持つことが大切です。会社に入社し、自分の目標が明確な人(航空整備士では国家資格の一等航空整備士資格取得するなど)と目標もなしにただ仕事をこなしている人とではグンと差が開いていきます。入社というスタートラインは一緒に見えても、自分の努力次第でスタートから差をつけることもできます。まず自分は何をしたいのか、どうありたいのかを考えることをお勧めします。
5年間は長く、さまざまな人に出会い、いろいろな悩みを抱えると思いますが、自分の信念を見失わず努力し続ければ必ず得られるものがあります。そして周りの先生方や学生達もその頑張りを絶対に見てくれています。
これから先、さまざまな道へ進んでいく皆さまの高専生活がより良いものになることを祈っています。