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2013年小山高専_和田義久さん
小山高専OBの和田義久さんは、ロボコン全国大会出場逃した悔しさをバネにチーム一丸となってロボット製作に励んだことが、後のロボコン大賞の受賞に繋がり、チームでものづくりに熱中できる環境は高専以外にはなかったと感じられたとのこと。その後は、ロボットづくりの楽しさをもっとたくさんの子供達に広めたいという想いが芽生え、ユカイ工学株式会社に入社し、自ら企画した子供向けロボットキットの企画や商品開発の事業を立ち上げ活躍されています。(文責:連合会事務局)
はじめまして。私は現在ユカイ工学というロボットを開発製造しているベンチャー企業でエンジニアとして働いております。簡単に高専時代に何をしていたか、と現在行っている業務について紹介させていただければと思います。
高専に入ろうと思ったきっかけは「ロボコン」でした。もともと小さい頃から工作などものをつくることが大好きだったのと、テレビで放送されていたロボットコンテストがとてもかっこよく憧れがあり、自分も出てみたいと思ったからです。
実際に入学してロボコンを始めてみると、そこにはテレビで放送されていたキラキラしたことだけではなく、苦労や努力の連続の日々がありました。低学年のときには、全国大会への出場を逃し、仲間や先生方とともに悔し涙したことが非常によく記憶に残っています。その悔しさをバネにチーム一丸となってロボット製作に励み、4年時には「フレンドルフィン」というロボットを作ってロボコン大賞を受賞することができました。この年は、最初から今のチームで力を合わせれば大賞が狙えるのではないかという感覚もあり、全身全霊をかけてロボットを作りました。今思うとこれほどパワーをかけてチームでものづくりに熱中できる環境は高専以外にはなかったかな、と思っております。
その後は、大学に進学しつつロボコンの運営などのお仕事をやらせていただいていました。そのときにロボットづくりはこんなに楽しいので、もっとたくさんの子供達に広めていきたいなという想いが漠然と芽生えました。その想いを形にすべく、現在の会社に入社後に自ら企画を提案して子供向けロボットキットの企画や商品開発の事業を立ち上げることとなり、幅広い業務を担当しています。
直近では、小学生向けに新しく立ち上がった「小学生ロボコン」の公式キット開発やルールづくり、プログラミングを教える業務をさせていただいております。なるべく手軽にロボットが作れて自由な発想を実現できること、がテーマの商品づくりを実施しています。実際に小学生たちが、ロボットを作る中で私達開発チームが思いつかないような奇想天外なアイディアを実現してきた例もあり、やはりロボットは奥が深くてとても楽しいな、と今でも感じながら楽しく仕事をしております。小学生たちが夢中になってものづくりに取り組んでいる姿を目にし、私が高専時代に体験したように好きなことに夢中に取り組んでくれる子どもたちが増えていくとよいなと感じています。
私自身も、ロボット開発を夢中になって続けているエンジニアでありつづけています。ロボットづくりやものづくり商品開発は、一人の力でできることには限界があります。近い将来、高専を卒業した優秀なエンジニアのみなさんと世の中をあっと言わせる商品を一緒に作れる日がくると信じています。